あなたらしく 自分の道を選べるように。 -不妊医療機関への受診を考える人に向けたリーフレット-

I【不妊】について知る

image010.jpgI【不妊】について知る 

-選択肢には何がある?検査・治療とは?-

 

1あなたの選択肢は?

今 あなたの目の前に2つの選択肢があります。「もしかして、不妊?」そう思っているあなたは病院に受診することを考えるかもしれないし「やっぱり病院は…」 とも思うかもしれませんね。病院を【受診する】ということも【受診しない】ということもあなたは選ぶことが出来るのです。

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2)キーポイント

ここであなたが【受診する】or【受診しない】を決めるにあたって押さえてほしいポイントを以下に示します。
 

・女性の年齢と妊娠率には関連があり、女性の年齢が30歳を超えると妊娠率が若干低下し、35歳を超えると明らかに低下するという統計があります。(インフォームドコンセントのための図説シリーズ・不妊症・不育症改訂版,2009)

・不妊検査を受けることによって、あなたやパートナーの不妊の原因を見つけることができるかもしれません。そしてその結果により、治療を受ける事が出来るかもしれません。

・不妊検査や治療は種類によって、痛みを伴うものや費用が高いものもあり、あなたやパートナーに様々なストレスを与えるかもしれません。

・あなたが不妊検査を受けることに決めたのならば、どのくらいの期間やどの程度の検査を受けるかについて医師と相談してください。


3)【不妊】って何?

不妊とは「ある一定期間、性生活を行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合」(日本産婦人科学会,2003)とされており、日本では一定期間を2年以上とするのが一般的です。

通 常、生殖機能に問題がないカップルが妊娠を希望している場合、3か月以内に50%、6か月以内に70%、1年以内に80%以上、2年で約90%が妊娠しま す。これに対し不妊の期間の基準はまちまちで、アメリカ生殖医学会は1年、国際産科婦人科連合は2年、日本では2年以上とするのが一般的です。現在7組に 1組は不妊であるという統計や全国の妻の年齢50歳未満の夫婦を対象にした調査からは夫婦4組に1組(25.8%)は不妊を心配したことがあるとのデータ があります。

4)何が不妊を引き起こすの?
 

次に、何が【不妊】を引き起こすのかについてです。不妊には多くの原因があげられます。不妊の分類には種類があり、不妊の原因が夫婦のどちらかという点では「女性不妊」と「男性不妊」にわけられ、原因の割合は女性不妊(41%)、男性不妊(24%)、両性に原因があり(24%)、不明(11%)となっています。

あなたやパートナーのどこに不妊の原因がある事がわかってしまうと、罪の意識や相手に対して非難したい気持ちが生まれてくるかもしれません。しかし、原因がわからないという事も更なるストレスを生み出す原因となることも考えられます。


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5)どんな検査があるの?image023.png
 

不妊症を引き起こす様々な原因についてみてきましたが、次にこれらはどのように検査を経て特定されるかです。

不妊に対する検査は、単純な血液検査から手術まで多岐にわたってその方法があり、「一般不妊検査」「特殊不妊検査」としてわけることが出来ます。

一 般不妊検査は病院に行き、検査を受けると決めた全員が受けるものであり、不妊の原因を探るための基本的な検査項目を一通り調べます。特殊不妊検査は更に詳 しい検査が必要と判断された場合にうけるものです。女性にも男性にも必要となります。検査の内容や順番は施設によって多少異なります。また必ずしも、不妊 の原因が発見できるわけではありません。

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6)検査の結果が出てから出来る事は?image023.png
 

不妊検査受けた場合、その結果に従い、医師は不妊治療を提案するかもしれません。

不妊治療には大きく分けて「一般不妊治療」と「生殖補助医療(ART)」の2種類があります。

生 殖補助医療(ART)とは配偶子(卵子と精子)や受精卵(胚)を体外で取り扱う高度不妊治療を指し、取り出した卵子と精子を合わせて体外で受精させる「体 外受精」と顕微鏡下で卵子のごく近く(場合により卵細胞質内)に精子を注入する「顕微鏡授精」の2種類があります。こうした技術に頼らない治療法(薬物療 法、手術療法、配偶者間あるいは非配偶者間の人工授精など)を一般不妊治療といいます。

 

 

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検査結果がでる事は、次のステップ即ち他の検査もしくは治療したいか、もしくは検査を辞めるかなど、あなたやパートナーにとって1つの分岐点となるでしょう。あなたが検査結果から得た情報と、あなたとパートナーがどうしたいかについて時間をかけて考えてみてください。

・不妊の原因を知るということは、あなたとあなたのパートナーにとってどのくらい重要なのか。

・あなたはどのようにして検査のストレスを解消出来るのか。

・費用はどのくらいまでは可能なのか。


7)検査を受ける上で、他にも知っておいてほしいこと。
 

不妊検査及び治療は高額になるものもあり、痛みを伴うものもあります。ですので、検査・治療の前にあなたとパートナーがどのくらい検査を受けるつもりなのか、どのくらいの費用の負担であれば可能なのかについてよく相談してください。

あ なたが不妊検査・治療に十分に知識を持っていれば、問診や一般不妊検査だけを受けた後、これ以上検査を受けずにいようと思うかもしれませんし、特殊不妊検 査を受けず、病院にも頼らず「自然に妊娠するまで待とう」と考えたり、「養子をむかえよう」と考えるかもしれません。あなたの意思決定はあなたとパート ナーの健康状態・年齢・目的・価値に基づくものとなるでしょう。
 

8)医師が不妊検査を勧める場合について。

あなたが不妊医療機関を受診した場合、以下の該当項目があると医師は不妊検査を勧めるかもしれません。

・35歳以下であり、生理不順がなく、パートナーとの性交渉を排卵期に1年以上行っている場合。

・35歳以上であり、生理不順がみられ、パートナーと性交渉を排卵期に六カ月以上行っている場合。

・3回以上の流産経験をしている場合。

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